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自閉症の息子は床屋が大嫌いでしたが、克服しました

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この記事は自閉症の息子さんを持つ30代の女性に書いていただきました。
[参考記事]
「息子が自閉症だと分かった時にはショックで震えました(実例)」

…………….

自閉症の子供の散髪で困っている親御さんは結構おられるんじゃないでしょうか。
新しい場所が苦手だったり、感覚過敏で人に触られるのが苦手、椅子に座っていられないなど色々な原因が考えられます。
起きている間にはとても散髪できないので、寝ている間に少しずつ切っていくしかできない。
そのために数日間左右不対象の不思議な髪型のまま過ごす子供もいるくらいです。

私の息子も散発は嫌い

我が家の息子も例にもれず散髪が全くダメでした。
2歳ごろまでは髪をとかすだけで切れるようになっている「くし形の道具」を使っていましたが、段々髪を切る事が痛いと言い出し泣き叫ぶようになってしまいました。

感覚過敏や聴覚過敏もあったので、耳元で髪が切れる音に耐えられないようでした。
それでも髪は伸びてくるのでどうにかするしかありません。
でも家では暴れるので怖くて切れませんでした。

友達が行っている子供専用の散髪屋さんを教えてもらい行ってみた所、何をされるかよく分かっていなかった息子は大人しく椅子に座り、泣きべそをかきながらもなんとか少しだけ切ることが出来ました。
「これで散髪嫌いを克服できた!」と喜んだものの、これが息子に恐怖心を植え付け、長く続く散髪屋さん嫌いになるきっかけになったんです。
2日目に残りを切っていただくため同じ店を訪れた時、すっかり安心していた私とは違い、お店の前に着いただけで大泣き。
中に入る事すらできません。
抱っこで無理やり中に入っても椅子に座れない。

お店の方に呆れたように「お母さんが抱っこして一緒に座ってください」と言われ、体は私が押さえつけ、頭はお店の方が持って散髪をしてもらいました。
が、散髪後の息子の涙と、涙で顔にくっついた髪の毛でぐちゃぐちゃの顔を見た時に、本当にこれで正解だったのだろうか…と思いました。

息子のことは何も考えず髪だけ短くなればそれでいいのか…。
これを最後に1年ほど髪は切らずに生活していて、女の子と間違えられ事もありました。

障害児に理解のある散髪屋さんを見つける

そんな中少し距離はあるけど自閉症の子供をよく見てくれるという散髪屋さんを探し当て行ってみることにしました。
事前に自閉症で極度の散髪嫌いであることを相談していたので、当日もお店に入れない息子をじっと見守っていてくれました。
そしてそのお店に入り椅子に座れるようになるまで4カ月もかかりました。

椅子に座れるようになってからはバリカンやハサミなど、散髪に使う道具を息子に触らせてくれたり、一緒に動かしたりしながら怖いものではないんだよと説明してくれ、なんとかハサミを入れれるようになるまでになりました。
バリカンでさっぱりしてもらい、その後ハサミで微調整をしている時間は5分くらいだったと思います。
でも見ている私はいつ暴れ出すかと心配でとても長く感じました。
モゾモゾ体を動かしていたせいで背中に少し切った髪が入ってしまい、「チクチクして痛い」と言ってはいましたが、泣くこともなく無事に散髪してもらうことが出来た時は感激しました。
このチクチクはその後もずっと続いたので、毎回着替えと濡れタオルを持参して散髪が終わると着替えさせてもらっていました。

このお店のオーナーさんと話をさせてもらった時に、やっぱり子供によっていろんなタイプの子がいるから、それに合わせてあげないといけないとおっしゃっていました。
「自分の好きなDVDを見てると安心する子」
「自分の今の状況が分からない為にパニックになる子は鏡をしっかり見せて説明しながら切らないといけない」
「クロスが苦手な子は着替えを持ってきてもらい服のまま切る」
「ハサミだと耳を切られるかもしれない恐怖心がある子はバリカンのみで出来る髪型にする」
「逆にバリカンがダメな子には使わない」
など本当に様々な苦労と勉強をされていました。

このお店のおかげで息子の散髪嫌いもなくなって、今では自分から進んで椅子に座ってお喋りを楽しむ余裕すらあります。

息子の場合はよく分からない道具を使われる恐怖心と、散髪屋さんでの忘れられない嫌な経験、感覚過敏、聴覚過敏が散髪屋さん嫌いの原因でした。
それを時間をかけて1つずつ取り除いていったことで克服することが出来ました。
ひとくくりに自閉症だから苦手だと考えるのではなくて、それぞれにきちんとした原因があって苦手なものがあります。
どうして苦手なのか、原因は何なのかを考えてから行動すると、時間がかかっても子供にストレスを与えることなく苦手な部分を減らしてあげることが出来ます。
息子には辛い思いをさせましたが、このことをきっかけに私も気づくことが出来ました。

[参考記事]
「自閉症の息子は低緊張のため体幹が弱いので、補助グッズを使用」

「自閉症の息子は支援学級が妥当だが、通常学級で勉強しています」

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