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自閉症の息子は支援学級が妥当だが、通常学級で勉強しています

 

この記事は自閉症の息子さんを持つ30代の女性に書いていただきました。
[参考記事]
「息子が自閉症だと分かった時にはショックで震えました(実例)」

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 発達障害の子供が就学するにあたり、選択肢としては支援学校、校区内の小学校の通常学級、校区内の小学校の支援学級が主になります。地域によっては校区外の支援学級に通えたり、私立の小学校という選択肢もあるかと思います。

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支援学校、通常学級、支援学級の決め方

 我が家の地域は支援学校、通常学級、支援学級の3つしかなかったので、どれを選ぶのか保育園の年長組になってすぐに動き始める必要がありました。春にまず総合教育センターの説明会に行き、就学先の決め方、支援学校の校内案内などの基本的な情報を集めました。

 夏に小学校に連絡を入れて、校長先生と教頭先生にあいさつをしてから校内や支援学級の見学。息子の場合は机を用意して下さっていて、一緒に授業を受ける体験も出来ました。秋になると総合教育センターで親と保育園の担任の先生からの聞き取り調査、子供は発達検査を受ける事になります。

 その結果を受けて教育センターからどういう就学先が良いか連絡があるのですが、うちの地域は親に決定権があるので必ずしも教育センターの結果に従う必要はありませんでした。息子の場合も教育センターの判断は「支援学級が妥当」と出ましたが、普段の息子を見てくれている先生や療育施設の先生方に相談して通常学級に通わせることに決めました。同じ保育園から入学するお友達が多かったことと、同年代の中で生活した方が伸びるだろうという考えからでした。

学校見学に行った時に気を付けること

 学校に見学に行った時に、校長先生から支援教育の考えや積極的に受け入れたいと思っているか、支援学級や通常学級にいる支援が必要な子供に対してどれだけ理解があるかなどを感じ取ることが大切です。

 小学校は校長先生の判断によるところが大きいので、理解のある先生だと校長自ら支援学級に積極的に関わったり、親との連携も密にしてくれます。残念ながら理解がない校長先生がいることも確かです。でもだからといってそこに通わないということは出来ないので、そういう場合は教頭先生やスクールカウンセラーの先生に相談するのも1つの方法です。教頭先生に質問する理由としては、理解の無い校長先生だと直接話をする時間もとってもらいにくい場合があるので、学校の窓口である教頭先生の方が話を聞いてくれます。そこで資料などを渡しておけば会議で取り上げてくれたり、支援対象の生徒としてみてもらえます。両者とも話を聞いてくれない様であれば、療育機関やスクールカウンセラーなどの外部の人から管理職の先生に話してもらうのも効果的です。

 支援学級の授業の雰囲気や進め方、部屋の状態などもチェックポイントです。視覚支援がしっかりできているのかというのも重要です。なぜなら、授業に必要ないものが目に付く場所にあると、気が散りやすい子供は集中することができないからです。そして教科によって通常学級と交流する時間の割合や、給食や掃除のときはどちらで過ごすのか、荷物はどちらに置いておくのかなども確認しておいた方が良いと思います。

 支援学級と交流する通常学級の割合は、個人個人で違いますが図工や体育、音楽などは一緒に行う場合が多いです。中には国語と算数以外は通常学級で過ごす生徒もいます。息子の小学校は、給食は通常学級でみんなと一緒に食べますが、掃除は教師の目が行き届かないという理由で支援学級のみでしています。

 先生の接し方や声掛けの仕方も重要ですが、校長先生も含め公立の学校は転勤があるので、それを判断材料にするのは難しいところです。見学の際、さりげなくその学校での勤務歴を聞いて、来年度の予想をたてるのもいいかもしれません。

 知的な遅れがなくても感覚過敏や聴覚過敏、その他の特性で通常学級が苦しい場合もありますし、逆に人数の少ない支援学級ではなく、見本となる子供がたくさんいる通常学級のほうが伸びる子もいます。息子の様に、同じ保育園や幼稚園から入学したお友達と一緒に勉強したいという子供自身の意見もあるでしょう。親の「普通学級に通わせたい」という思いだけで就学先を決めることはあまりいいことではありません。子供がどういう状態なのかをしっかり把握して、笑顔で学校生活を送れるようにしてあげるのが大切な事だと思います。

[参考記事]
「自閉症の息子は児童デイサービス(作業療法とSST)を利用。費用は」

「発達検査で自閉症の息子の得意な分野が分かり、成長が加速」

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