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発達障害のストレスから自律神経失調症へ

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この記事は20代の男性に書いていただきました。

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幼少期

 なにしろ目が離せない子供だった、と母は私によく言いました。まだようやく歩けるようになったばかりなのに気がつくと家の外へ脱走している。デパートへ連れて行けば魔法のように姿を消して、人目につかないところにじっと隠れている。集団生活に馴染めず、お遊戯会や運動会には一切参加せずに地面に絵を描いている。めったに笑わず、抱き上げられたり手をつながれるのを嫌い、いつも一人で本を読んでいる子だったと。そう言われても私には子供の頃の記憶があまりないため、そうなんだ…としか返事ができないのですが、これも今思えば発達障害由来の行動だったのかもしれません。

小学生時代

 小学校に通い始めてからはあまり学校に行きたがらなかったり、教師から注意を受けた際にもう帰っていいと言われたのを真に受けて帰ってしまったりということがありました。しかし、そういったことが頻繁にあったわけではなかったのであまり問題にならなかったようです。この頃は帰宅してすぐ玄関で眠り込んでしまうほど疲れていたのは覚えています。

中学生、高校生時代

 問題が顕著になったのは中学生になってからで、人の顔と名前を覚えるのがとにかく苦手だった私は、部活動の先輩に挨拶をしなかったという理由で上級生から嫌われ始めました。発達障害によって人の顔を覚えられない人もいるので、わざと無視をしたわけではないのですが、それを上手に伝えることができずに言葉が頭の中で渋滞を起こしてパニックになってしまい、なぜかそのことを教えてくれた同級生に対して怒りを爆発させて部活も辞めてしまいました。

 また、この頃から机にじっと向かうのが苦痛で、試験前になっても全く勉強に手をつけようとしないことが続いたので学習塾に通わされましたが、友人と騒ぐことが多く、よく叱られていました。もともと字を書くのが嫌いでノートもまともに取れず、それなのに試験ではある程度の点数を取るので周囲からは「やる気のない怠け者だけど、家で勉強しているの?」だと思われていたようです。

 高校生になってからはきちんとした学生生活を送ることが難しくなり、遅刻や休むことが多くなりました。周りの人が普通にできることが私にはできないようだと悩み始めていました。

ストレスから自律神経失調症

 当たり前のことができないという劣等感と理想と現実のギャップからか大学生になる頃には徐々に体調を崩し始め、なんとか授業を受ける以外はほとんど人と交流もせずに寝てばかりいるようになりました。人と話しただけで汗が止まらなくなったり、原因不明の湿疹が体中にできたり、頭痛が酷くなったり、突然声が出なくなったこともあります。歩いていて突然気を失って病院に運ばれたのもこの頃でした。ですが色々な病院へ行って検査をしてもいつも特に身体的には異常はありませんと言われて帰されてしまうのです。ただ、ストレスから自律神経失調症になっている可能性はあると言われましたが、特別治療したわけではありません。

 子供の頃から何をしていてもどこにいても違和感があり、なんだか居心地が悪いと常に感じ続けていた私は、もしかしたら生まれてきたこと自体が間違いだったのかもしれないと考えるようになりました。生きて行くのが嫌になっていたのです。発達障害による辛い経験が積み重なると二次障害と言われる鬱や不安障害などが現れますが、この頃は恐らくこれに該当していたのだと思っています。

ネットがきっかけで病院へ

 ここ何年か、インターネットで発達障害という言葉をよく見かけるようになりました。始めは私には関係のない話だと思っていたのですがなんとなく気になり、ある日発達障害について書いてある記事を読んでみたのです。読めば読むほどまるで私のことについて書いてあるようで、似たことで悩んでいる人たちがこんなにいるのかという驚きを感じました。

 何をするにも先延ばしをしてしまう性分なので発達障害のことを知ってから実際に病院へ行くまでは数年経ってしまいましたが、ようやく決心をして病院へ行き、つい先日ADHDの診断がおりたのです。

 もちろん診断がおりたからといってすべてが良くなるわけでも、何もかもが解決するわけでもありません。ですがずっと長い間、どうして私はこうなんだろう?と考え続けてきたことについてひとつの答えを手に入れられて、近頃はようやく少し安心して生きられるようになったのです。

 今は月に二度ほど病院へ通い、診断の際に受けたWAIS-IIIという知能検査の結果を元に自分が得意なことや苦手とすることを確認し、今までどう向き合えばいいのかわからなかった自分自身を理解することを手伝って頂いています。

まとめ

 いつもなんとなく体がだるかったり、やらなければいけないことなのに全然やる気にならなかったり、ひとつひとつは些細なことで取るに足らないことのように思えますが、小さなひっかかりでも何年もかけて積もっていけば私のように体のあちこちを悪くしてしまうこともあります。ですからもしも発達障害の診断を受けようか迷っている人がいたら、どうかあまり重く考えずに、まずは病院へ行ってみてください。発達障害ではなかったとしても医師やカウンセラーと話すことで見えてくるものがあるかもしれません。

 発達障害の種類によっては薬物での治療も行なわれていますが、私は慎重になるべきだと思っています。発達障害の薬は副作用の発症率が高いことが知られていて、これを一生飲むわけにはいかないからです。ですので、辛いかもしれませんが、先ほど書いたように自分の特性を知り、それと上手に付き合っていくしかないと感じています。

[参考記事]
「私の幻聴は発達障害の二次障害が原因」

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