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発達障害の診断を受けて自分の中で起こった変化

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この記事は30代の男性に書いていただきました。

……….

私は30歳になってから発達障害の診断を受けました。
発達障害の診断を受けて治療を始めても、その特性がすぐに消えてなくなるわけではありません。
小さい子供であれば療育を受けたり、周りの環境を整えたりして、発達障害特有の生きづらさを少しずつ減らしていく、というのが一般的な治療の流れになるかと思います。

診断を受けて治療する必要があるの?

私は大人になってから発達障害だと分かったので、「診断を受けて治療する必要があるの?」「診断を受けても何が変わるわけでもない。」としばしばこんな疑問に行き当たりました。
薬が元から症状を断ってくれるわけではないし、自分の努力でなんとかしないといけないのではないかと、そう思っていました。
しかも専門の病院は数が少なく、予約をしても数ヶ月待ちが当たり前。
そんな苦労をしてまで、わざわざ診断してもらう意味があるのだろうか・・・。
色々なことが頭を巡り、実際に病院を予約するまで数ヶ月迷いました。
しかし、今は過去の自分にこう伝えたい気持ちでいます。
「考えてないでさっさと病院に行ったほうがいい」
悩んでいる時間の方が無駄だった、という身も蓋もない理由も含まれていますが、それだけではありません。
病院を受診して診断を受けた前後で、明らかに私の中で変わったものがあるからです。
今回はその変化について、お話ししたいと思います。

相談する相手ができた

残念ながら、大人の発達障害を理解している人はあまり多くありません。
自分が発達障害だと打ち明けても、微妙な反応を返されることも往々にしてあります。
私の周りにも、理解者は一人もいませんでした。
ですが初めて病院を訪れたとき、療法士さんや担当の先生は、私の話をしっかり聞き、理解を示してくれました。
もちろん、先生方はそれが仕事ですので当然と言えば当然なのですが、ああ、ここではきちんと相談ができるんだ、私の状態を分かってくれる人がいるんだ、という安心感は、何にも代えがたいものでした。
それだけで心が随分軽くなったのを覚えています。

できることとできないことの区別がつくようになった

日常生活で幾度となく失敗を繰り返し、常時無力感にさいなまれていた私は、自分には何ができて何ができないのか、分からなくなっていました。
何をやっても駄目なんだ、私が全部悪いんだ、という気持ちが先行してしまい、自分を客観的に見ることができなかったのです。
発達障害の人によくある「自己肯定感の低下」です。
これが進行すると二次障害と言われるうつ病などの精神障害が発生するのですが、まだ私はそこには至っていません。
病院で診断を受け、「あなたはこういうことが苦手だから、こんな失敗をしがちなんですよ」と具体的に言葉で示してもらったことで、自分が「できないこと」、更にその裏側にあった「できること」がはっきりと見えるようになりました。
それまでの無力感から脱し、前向きな気持ちを取り戻していく過程で、これはとても大きな節目だったと思います。

自分を責めなくなった

自分の状態を把握することができたおかげで、何かトラブルが起きても無闇に自分を責めることがなくなりました。
自分と周囲の状況を一歩引いた視点から見るようになったため、「私が全部悪いんだ」とは思わなくなったのです。
今まで過度に持っていた自責の念が薄れ、肩の力を抜いて生活することができるようになりました。
個人的にはこの変化が一番大きかったと思います。

それまで自分の体がどういう状態で、何を引き起こしているのかを把握していなかった私は、自分の特性が単なる欠点だと思い込んでいました。
話が聞き取れない、すぐに何かを忘れる、感情のコントロールができない・・・。
社会人としてほめられたものではない特性に疲れ、自分を責めてばかりいました。
病院に行き診察を受けるということは、自分ではない客観的な人の目で自分の状態を診てもらう、ということです。
自分の特性を理解し、アドバイスをくれる存在ができたというだけで、私にとっては大きな意味がありました。
自分の意志だけで対処できるから病院には行かない、とおっしゃる方もいるかもしれませんが、自分の特性を持て余していると感じるのであれば、是非病院に足を運んでみることを私はおすすめします。

[補足]
私は薬での治療は断りました。
発達障害の薬は副作用の発生率が高いので、毎日飲むことに抵抗感があるからです。

[参考記事]
「発達障害の「二次障害」とは何か。放置すると大変なことに」

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