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発達障害(ADHD)と軽度知的障害がある息子の勉強方法

 

この記事は40代の女性に書いていただきました。

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 私の息子は発達障害(ADHD)軽度知的障害があります。それを前提に以下の文章を書いていきます。

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話を聞くことが本人にとって、どれだけ苦痛なのか・・

 発達障害の子供にとって話を聞くことがどれぐらい苦痛なのか想像できますか。

「大人であるあなた方が大学で航空力学を聞くようなものであるぐらいチンプンカンプンっていうことです。」

 これは小児科の外来の脳神経の先生からの言葉です。

 友達や親との関わり合いは人が話した言葉を理解することから始まりますが、発達障害(特にADHD)のある子供はまず、集中して人の話を聞くことが難しいです。本人にとっては「話を聞く行為」自体に苦痛に感じ、それによりイライラしてしまう原因なります。人の言葉を聞くことができないということはもちろん話の理解も出来ませんので、結果的に「聞く耳を持たないように見えてしまう」のです。

息子の会話を改善するために行った言葉の勉強方法

 人の話を聞けるように言葉の能力を伸ばしてあげることからスタートするしかありません。まずは基本中の基本でもある「人の話を聞くことの大切さ」や「人は言葉を通して人と繋がる」ということを分かってもらいます。

 次に話言葉1つ1つを確認しながら、言葉の意味をしっかり教えてあげるようにすれば話の内容が少しずつ理解できるようになります。話の中の言葉の意味を一回教えてあげても理解はできませんので、1つ1つ何度も何度も繰り返し教えることで一歩前進できます。そうすると話の内容が少しずつ理解できるようになります。このように言葉の勉強をさせてきました。

 そして絶対に言葉に出して言ってはいけないことは、「なんで、教えてあげたのに分からないの?」これは、頑張っている本人にとっては、とても耐えがたい言葉です。ですから、子供の気持ちを傷つける前にあなたが肩の力を抜いてください。とても、大変かもしれませんが、子供にとっては、身近にいる親の理解が無いと不安を通り越して、絶望感に苛まれます。ですから諦めないでじっくり時間をかければきっと立派に成長します。

 また、以上の話はあくまでも言葉の意味を確認しながら話したからこそ理解できるようになったのであって、授業のように長時間の話を自分一人で聞いて理解する力はまだまだ難しいです。・・というのも、一遍に頭の中で言葉の整理をすることができないからです。

授業中、ずゥ~っと座って勉強できない現状

 5分~10分ぐらいの間だけは気持ちが安定しているが、授業の中盤以降落ち着かなくなるのは発達障害(特にADHD)の特徴の一つであり、とても悩みどころです。これは周りの友達や学校に来ている子供の保護者からの協力を得ることで、本人が周りから受ける視線の負担を減らすことができるでしょう。私の息子の場合は、クラスの保護者会で息子の発達障害(ADHD)の症状を公表し、協力を得ました。

 その上で、どのように学校で過ごせば有意義なものになり、勉学に励むことができるのかを考えて、息子に教えてました。これは、発達障害の子が学校に行くための大事な要素です。本人は、学校で何を学ばなければいけないのか?それ以前に、勉強は何を目的としているのかを理解していないこともあります。そうなると、何のために学校に行くのかも不安になり、学校に行っても落ち着いて授業に集中することが出来なくなり、席に座っていられず飛び出したり、イライラしたり、友達や周りにいる人に暴力を振るったりします。

 また、周りの人の理解が無くなると、不登校へと繋がり悪循環になります。ですから、そうならないように、常に学校とは連結を取りながら行かせることも必要です。

息子の勉強方法について

 私の息子は発達障害(ADHD)と軽度知的障害を抱えているので、どんなに成長して大人になっても、小学校低学年のレベルしかできないかもしれません。1つの事柄を丁寧に何度も何度も繰り返してやっと理解できることを承知していて欲しいのです。

 勉強させる意味は、いずれしなくてはならない自立するための糧であり、必要最低限の土台だけはしっかり教えてあげなければなりません。・・となると、学校の授業はどのように受ければいいのだろうか。まず、担任の先生に、授業での様子を聞いて、どのように授業を過ごせばいいのかを相談を含めいろいろと提案をしておくことがいいです。本人にも、学校での授業はどのように受ければいいのかを丁寧にかみ砕いて納得のいくように話をしてあげることも大切です。私は、息子には、話の理解をさせるために、正直に発達障害(ADHD)や軽度知的障害の症状を話してから、周りの友達と同じ内容の勉強はできないことを説明しましたが、本人はもちろん理解できるわけありません。しかし、ユックリ話をしてあげることで、気持ちが伝わったのか少しずつ気持ちも変わってきました。

 勉強内容は全く周りの子とは違う「字の練習(ひらがな、カタカナ、漢字)」をしたり、「パズル」をしたり、それ以外にも簡単な問題を私が作って教えていました。それも自分の達成感を感じられる事が自信にも繋がるのではないかと考えた結果、勉強をやった分だけポイント制(紙にシールを張るだけですが)にしたら、少しずつ興味を持つようになり、学習に取り組むようになりました。学校の先生にもお願いをして、少しでも時間が取れるような時は個人的に勉強を見てもらうようにもしました。

 それと同時に塾に通える心の余裕があれば、行かせてあげると、本人の気持ちに少し余裕が持てるようになると思います。学校でやったことで分からなかった内容をもう一度聞くことができるし、また息子には言葉の意味を理解させるために「読解力を付けられる授業」を受けさせました。私の子供は理解できた内容も時間が経つと忘れることも良くありますので、塾のほうでも、覚えた、できた問題でも時間を空けて繰り返しトライするようにお願いしています。そうすることで本人の更なる自信にもなるかと思います。

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