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発達障害の治療は何をするの?

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発達障害は改善する?どのように治療をするの?

 発達障害はどのような治療をするのか?という質問をインターネットのQ&Aサイトでもよく見かけます。当事者や当事者家族としては気になるところです。治療で治るものなら改善したいと思うのは当然です。

 実際は発達障害そのものを治療することはできないのですが、症状を軽減したり、日常生活に支障がいないようにトレーニングをすることで改善する事なら可能です。

幼児期の感覚異常を伴う発達障害には感覚統合療法

 発達障害のベースには、感覚異常が潜んでいることが多く、人間のさまざまな感覚が上手く整理されるようにすることで改善する可能性があります。その感覚情報が上手に整理されることで、自分が置かれている状況を把握し、日常生活をスムーズに進めることができるようになります(感覚の種類は「発達障害の原因とは」を参考に)。

 感覚情報が上手く整理されるようにする治療を「感覚統合療法」と言います(感覚統合療法は作業療法士が指導します)。この療法は、幼児期である6歳までのお子さんに有効で、大型遊具などの様々な遊び道具を使った遊びを通して感覚機能を整理・統合する治療です。特に感覚過敏や通常以上の鈍感さ、感覚の刺激を求めるタイプのお子さんに有効です。

 感覚過敏の例はエアコンの音に過剰に反応してしまったり、いつもと違う手触りの服が着られないなどです。私の娘が感覚過敏で現在、感覚統合療法を受けています。現在2クール目ですが、最初の頃に比べてずいぶん改善し、当初嫌がっていた髪の毛をしばることを嫌がらなくなりました。

子どもの発達障害には積極的に療育を利用するとよい

 最近、発達障害の療育(児童発達支援)が受けられる機関が増えてきています。そこでは少人数で子どもたち一人一人の特性に合わせ、遊びを通してトレーニングを行っています。最近は栗原類さんが出演していた「あさイチ」でも紹介されていた「ABA療育」を取り入れている児童発達支援機関も増えています。

 ABA療育は問題行動の原因を分析し、よい行動には即座に褒めることを強化したり、望ましくない行動には無反応もしくは行動に対して叱ることで問題行動を減らし、望ましい行動を増やしていくというプログラムです。実はこれは、家庭でも実践可能です。

[参考記事]
「発達障害の療育ってどんなことをするの?娘の事例と手続き方法」

他にもこんな療法があります

 他には言語療法や認知行動療法があります。言語療法は言葉の遅れや吃音など言語に関して問題がある場合に行います(言語療法は言語療法士が行う)。各都道府県のいくつかの小学校には「ことばの教室」が設置されていて、吃音や発音に対する指導が行われています。

 大人の方は認知行動療法を行うことがあります。認知行動療法とはものの見方や認知のゆがみを修正することによって、気の持ち方や心を楽にする心理療法です。この治療法はもともと、うつ病や不安障害の方に用いられてきましたが、発達障害も認知のゆがみを修正することによって、人間関係の不安やストレスが軽減できることから、発達障害の方にも行われることもあります。

ADHDは投薬治療をする場合もあります

 ADHD(注意欠如多動性障害)は治療の選択肢の一つとして、投薬治療があります。主にコンサータまたはストラテラを使用します。コンサータは即効性がある反面、依存性もあるので使用の際には十分注意が必要ですが、多動がひどく、おさえることができなければ事故の可能性もあるぐらいの症状の子に投与することが多いようです。ストラテラは依存性も低いので、比較的よく使われる薬です。

 これらの薬は、服用するとADHDの衝動性や多動性、注意がそれるなどの症状を落ち着かせることを期待して処方されます。しかし、投与されるのは主に18歳未満の子ども。中枢神経に作用する薬を使うことに抵抗がある親御さんも少なくはないと思います。私は子供の将来を考えると薬を使わないで療育で改善を試みることが一番良いと考えています。

[参考記事]
「発達障害の種類②ADHD(注意欠陥・多動性障害)とLD(学習障害)の特徴について」

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