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3歳児健診で初めて指摘された発達障害

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この記事は50代の女性に書いていただきました。息子さんの発達障害が分かったきっかけは3歳児健診だそうです。

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 小学六年のうちの息子には軽度ですが発達障害があります。最近はあまり目立たなくなりましたが、幼児期は言葉が遅く、その上とてもこだわりが強い子で、自動洗浄のトイレ、非常ベル、人ごみなど、私たちがなんでも無いと思うことを気にし、恐れていました。

◆10年不妊の後、授かった一人息子

 私たち夫婦には、10年間子供ができませんでした。その10年の間には排卵誘発剤を打ったり、人工授精をするなど不妊治療も色々やりました。そして、「もう無理かもしれない」と諦めかけて、不妊治療を少し休んでいる間に自然妊娠して生まれたのが一人息子の我が子なのです。

 周りの子供を持つ友人や兄弟たちは、私が子育てを開始した頃にはもう子供が大きかったので比べる対象がなく、「男の子を育てづらいのは当たり前」「生まれてくれただけでありがたい」とも思い、自分の息子が他と違うとは思わずただ毎日の子育てに追われていました。

 最初にうちの子の違和感を指摘したのは、2歳の時に一時預かりをお願いした保育園の保育士の先生でした。その先生は「おたくのお子さんおかしいですよ。2歳にしては言葉も遅いし、おかしな言葉の使い方をするし、暴力的で気に入らなかったらすぐ手が出るし…。今まで他のお子さんと違うって思わなかったんですか?」と、はっきり母親の私に言い放ったのです。

 「おかしな言葉の使い方」というのは、全く気づいていなかったわけではないのですが、確かに2歳頃の彼の言葉の使い方は独特でした。言葉の語彙が少ない分を補うためか、当時大好きだった歩行者信号の色に例え「良い」を「あお」、「だめ」を「あか」とか言っていたりしたのです。それを保育士は「おかしい」と指摘したわけですが、そんな言葉の使い方を、私たち夫婦は「おかしい」というより「ユニークだな」と思っていた上に、「信号の色で感情を表現するなんて、うちの子天才じゃないの!?」と思っていた位なので、保育士の指摘には本当に驚き、「うちの子はおかしいの!?」と、正直ショックでした。しかし、この時はまだ発達障害の疑いは全くしていませんでした(といいますか、恥ずかしながら発達障害を知りませんでした)。

◆最初の診断とさらなるショックな言葉

 その後、息子のことを指摘した一時預かりの保育園の先生に勧められたのは、言葉の遅い子供を対象に、専門家が無料で診断と指導を行っている「ことばの相談室」という市のサービスでした。「まずはそこを訪ねてみてください。できればお子さんとご夫婦で」という保育士の指導のもと、半信半疑で診断をお願いしたところ、こちらの相談室では、指導員さんに前述の保育士とは違う指摘を受けたのです。

 「ことばの相談室」では「この子は人に対して興味がない。ご両親への愛情のようなものもこの子からは感じられない。」と、言われました。確かに息子が生まれる前から、私は在宅で仕事をしていたため、仕事中はおもちゃやテレビに任せっぱなしで、思うように息子の相手をしていなかったところがあったのも確かです。

 こうしてダブルのショックを受けた私たち夫婦は、相談室の指導員の先生の勧めもあり、相談室に続けて通うと共に、息子を近所の保育園へ預け、できるだけ「たくさんの人」と関わらせることにしました。すると、保育園に入った途端に語彙は増え、ほかの子に暴力を振るうことも随分少なくなりました。「これでよくなる」「きっと普通の子と変わらなくなるはず」と、手応えを感じた私たち夫婦でしたが…。

◆3歳児健診で初めて出てきた「発達障害」という言葉

 入園後、珍しさもあったのか機嫌よく保育園に通っていた息子ですが、外の世界を知ったからこその新たな問題も出てきました。朝は機嫌よく家を出たのに保育園の玄関で急に「入らない」と暴れまわりましたが、この時の原因は「玄関の非常ベルが怖いから」ということでした(今なら分かりますが、聴覚過敏です)。

 また、保育園で良い刺激ができ、トイレトレーニングが完了したはいいが、出先の自動洗浄のトイレが怖くて、レストランで食べ始めたばかりなのに帰るはめになったり…。今思えばここで彼の特性(発達障害の性質)のひとつである「聴覚過敏」というものが露呈したのです。

 こうして保育園に通ううち、3歳になって3歳児健診を受けた息子は「発達障害の疑い有り」と、告げられました。「発達障害って何?」「うちの子病気?」と、また新たな問題が出てきて、相談室の指導員に相談したところ、今度は市推奨の発達障害専門の療育施設を紹介されたのです。

◆初めての療育

 その療育施設では子供と親で療育を受けるのが基本で、「お母さんがよい言葉かけをしてあげれば必ず改善します。怒らず、待ってあげて、何をしても我慢して見守って。」というのが基本方針でした。

 子供と調理実習や野外活動をして、その様子を先生が見て、あとで母親の接し方など、気がついたことを指摘されるのです。私はもう指摘されっぱなし。でも私はその施設のやり方にあまり共感できませんでした。母親だって我慢できないこともあるのよ。子供が周りに迷惑かければ怒るのよ…。「ことばの相談室」に行った時のような手応えが感じられず、このまま通ってなにか変わるのだろうか…!?と疑問を持ってしまった私は、身近な人の助言も受け、現状を打開するため、発達障害の専門医のクリニックで子供を診てもらうことにしたのでした。

◆医師のはっきりした診断を受け、気持ちが少し楽になりました

 クリニックで「息子さんは投薬が必要ない発達障害(アスペルガー症候群)です。お母さんの責任だけじゃない、こういう子には専門的な療育が必要なんです」と言われてやっと私も素直になれました。

 このクリニックの施設の療育に変わってからは息子も少し落ち着いてきて、私も優しい言葉をかけられるようにもなって、この施設の療育を受けたことで初めて改善の兆しが見えた思いがしました。

 3歳児健診がきっかけに分かった発達障害ですが、このまま気づかずに小学生にならなくて良かったと心から思います。

[参考記事]
「発達障害の診断を受けるまで~まずは現状と向き合ってみましょう」

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