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3歳児健診で自閉症スペクトラムと知的障害と言われるまで

この記事は30代の女性に書いていただきました。

……….

 我が家には6歳の女の子がいます。「自閉症スペクトラムと軽度知的障害」と診断されたのは3歳児健診の時でした。

 出産して、赤ちゃんを育てていく中で、次第に育てにくさを感じるようになります。しかし個人差もあると言われているし、大して気にしていなかったのです。

 それに一人目だと比べる基準が無かった・・・という事もあります。住み慣れた田舎を離れ、結婚、出産、生活していくには知り合いも少なく、ほとんど情報交換する事もなく、そして地域の子育て支援センターに行く事も勝手な思い込みにより高い壁を感じて顔を出す事もありませんでした。

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新生児の頃

 長女は大変な難産の末、大きな泣き声と共に産まれました。その後、何も問題は無く、『母子共に健康!』と太鼓判を押されて退院するのですが、入院中フロア中に響き渡るような大きな泣き声で毎日泣いていました。

 家に戻ってからはミルクを飲ませてもなかなか寝てくれない。起きているときはほとんど泣いている長女。顔を真っ赤にして泣き、私はただ両腕がパンパンになるまで抱っこして寝かしつけるしかありませんでした。

 あやしてもあやしても泣き止まない長女に、ただただミルクをあげることしかできませんでした。すると体重がどんどん増えていきました。1ヶ月検診では3200グラムで生まれた長女が、4900グラムになっていました。

歩き始めるまで

 その後の成長は至って標準でした。泣くか寝ているかの新生児の頃が嘘のように起きている時間も長くなりました。

 3ヶ月で首が座り、3ヶ月検診も『肥満』にはマルをされましたが、難無くクリアしました。離乳食も順調に食べてくれました。7ヶ月でお座りし、ハイハイは8ヶ月。9ヶ月で掴まり立ちをし、早くも10ヶ月で歩き始めたのです。

 これだけを見ると、他の子よりこの子は成長が早いのではないか?と思っていましたが、一つ、寝返りだけは唯一遅く、掴まり立ちの頃にやっと寝返りができたのです。

 そしてその時はあまり思わなかったのですが、二人目を生んで改めて「あまり目が合わない」ことに気付きました。また、私の指示や声かけが通ることはありませんでした。泣いて癇癪を起こしている時も、なぜ泣いているのか、母である私でも分からないことがたくさんありました。

歩き始めてからが大変!

 名前を呼びかけると振り向きました。でも指差しは全く無く、私が指を指して「飛行機だよ」と言ってもそちらを見る事はありませんでした。

 歩き始めて公園に行くようになると全く喋らない長女に、ママ友からは『今ためている時なんだね!』と言われると安心する自分がいました。いつか追いつくんだ・・・そう思っていましたが、同じ頃に生まれたお友達にどんどん発語は抜かされていきました。

 公園の砂場などでも、お友達同士では喧嘩しながらもやり取りがあったり、目と目があって笑いあったりしているけれど、それに全く興味が無く、一人で遊びます。

 そして砂場にせっかく来てもすぐにフェイドアウト。後ろを振り返らずにどんどん何処までも突き進んで行きます。せっかく仲良くなれたママ友とも長く話せる時間はありませんでした。外出時は一瞬たりとも何処に行ってしまうか分からない長女に目が離せなくなりました。

 その大変な頃に次女が生まれます。スーパーに買い物に行く時は次女は抱っこ、長女はカートには乗せたくても絶対に乗ってくれませんでした。仰け反って嫌がり、ぎゃーと大きな奇声をあげました。なので買い物に行く事は諦めて、毎週ネットスーパーを利用していました。無くなって足りなくなったものだけを買いに行く、それだけで外出のストレスが軽減されました。

3歳児健診で自閉症スペクトラム

 やっぱり周りの子や、次女と比べても長女は違うなぁと、発語もほとんどない長女を3歳児健診で相談しました。健診では殆どの子たちがスムーズに検査を受けていますが、長女だけがどの検査でも大泣きしていました。

 あぁ、やっぱり違うな、と心折れそうな気持ちで相談したのです。それから数ヶ月先の検査結果で『自閉症スペクトラムと軽度知的障害』と診断されます。

 それまでにこの時代、ネットでたくさん調べて一喜一憂していたのですが、診断結果を告げられた時の私は落ち込む事は無く、ホッとしていました。これは病院の先生と、市のカウンセラーさんのおかげかもしれません。

 よし!結果が出たのなら、この子が将来困らない様に私たちが前を向いて行かないと!!!と心に決めた日の事は忘れません。

[参考記事]
「息子の自閉症スペクトラム障害を受け入れない義理の両親」

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