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アメリカの発達障害の事例②学校の精神科医や先生との話し合い

 

 この記事は30代の女性に書いていただきました。

……..

 学校の精神科医よりADHDの診断を受けた息子(前回の「アメリカの発達障害の事例①初めはバイリンガルのせいだと思った」を参考に)。

 私達夫婦は診断を受けたからといって投薬するつもりは毛頭ありませんでした。理由はアメリカでは発達障害の子供が薬の副作用(薬の飲みすぎによる)に悩んだり、薬を持っているという事で犯罪に巻き込まれるケースが数多くあるからです(薬の転売による犯罪など)。

 それと私自身が薬が嫌いで、風邪の時も「多少の熱でも体が体温を上げて戦っているのだから薬漬けにするのは嫌だ」とするスタンスですので、薬に対しては少し引いた考えを持っています。

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息子の為にミーティング

 学校の精神科医により発達障害だとする診断を受けたことで、息子の為にミーティングが開かれました。私、担任の先生、精神科医、スピーチセラピスト、生活指導の先生。

 生活指導の先生はミーティングの数週間前に息子が廊下に掛けてある他のクラスの子供のバックを覗いているのを見つけたので、このミーティングにいたのだと思います。息子は「覗いていたバックに日本語が書いてあるように見えたから近づいて確認したかった」と言っていました。しかし、周りの人から見たら言い訳にしか聞こえず、もしそこで物が無くなっていたら彼のせいになるので、不安で仕方ありませんでした。

 このように結構な人数でのミーティングとなりました。ミーティングでは、ADHDの子供の特徴、行動、接し方、良いとされる食べ物が印刷された分厚いプリントを貰い、今後の対応の仕方を話し合いました。

 私達は投薬を考えていないことをお伝えしましたら、栄養バランスの良い食事、足りない栄養はサプリメント(ビタミン剤)で補う、毎日学校の生活指導の先生が5段階評価しご褒美を与える、良い行動を褒める、ブレインゲームをすることを提案され、これらの一部を実施し、様子を見る事になりました。

 5段階評価は5が一番よく、帰宅後宿題が終わればゲームが1時間できる、4なら50分と時間が減っていくものでした。ブレインゲームは発達障害児の手助けをする為に開発されたゲームです。息子の脳は特に、「本を読む」「文章を書く」はそれぞれ出来ても「本を読んでその内容を理解し文章を書く」という繋がった行動が難しいという事だったので、そのブレインゲームで脳に一連の連動した行動をさせるとのこと。

 ブレインゲームを実施している会社に通って脳のトレーニングをするのですが、私達は田舎在住でその会社に行くには片道2時間かかる為私達には無理でした。

ミーティングの内容を実施した効果

 息子は日々の評価を気にしているものの、もし悪くても「まいっか」と思ってしまうので(よく言えば楽観的、悪く言えば投げやり)、ご褒美のゲームがしたい為にすこぶる頑張る感じがありませんでした。初めの1〜2週間は先生も忘れずに5段階評価を付けてくれていたのですが、それを過ぎるとだんだんと忘れていたのか、面倒になったのか評価を書いてくれなくなりました。

 家でも息子の行動や栄養管理など気をつけていましたが、少し年の離れた妹の世話や私自身が週4日夕方5時からパートに出ていたので100%息子に集中してあげる事は難しく、結局は改善は見られませんでした。発達障害による行動は学校でも家でも無くならず私達夫婦も疲れてきました。

 その結果、投薬に反対していた私も、とうとうネットで薬について調べ、本当に悪いものなのか理解を深めようとしました。ネットでは「薬はもちろん望まない副作用もあるので、自己責任で」と書いてありました。幾つかのサイトを見て「息子が楽になるのであれば薬を選択肢に入れてもいいのではないか?」と思い始めました。

 息子自身も自分の予想していない事で怒られて、なんで怒られるのか分からない辛い状況だったのでなんとか改善せねばと思ってもいました。息子自身も薬には抵抗があったようで理由を尋ねると「父親に投薬はしない、薬は悪だ」と言われたからだそうです。

 まず息子に薬は脳の機能を助けてくれるらしいという話をし、そんなに悪ではないようだと話しました。主人は投薬を全く視野に入れていなかったので反対されるかと思いましたが難色を示したものの、やはり息子の行動に疲れていたこともあり投薬を前向きに考え始めました。

 続きは「アメリカの発達障害の事例③処方薬が覚せい剤取締法の指定成分?」

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