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発達障害のクローズ就労とオープン就労のメリット・デメリット

この記事は20代の女性に書いていただきました。

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 私自身が体験した、クローズ就労(発達障害を隠して就職)とオープン就労(発達障害をオープンにして就職)それぞれのメリット・デメリットを書こうと思います。

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クローズ就労のメリット①

 まず、クローズ就労のメリットについて書きます。「発達障害者である」と公言していないため、「障害者」である前提で接されることがありません。障害についてさまざまなイメージを持った人がいますが、「障害者に対する偏見」を自分に抱かれることはありませんでした。そして、クローズ就労で何が保たれるかというと、待遇です。給料は周りの社員と変わらず、ボーナス(賞与)ももらえる環境でした。

クローズ就労のメリット②

 クローズ就労の2つ目のメリットは発達障害の特性を持ちながらも周りと同じような仕事量をこなすために、「なんとか必死でアイディアを捻り出したこと」。これは、大変いい経験になったと思います。マルチタスク、長期スケジュール立て、日程調整、空間認知の苦手さが影響してしまう作業、ミスが許されない作業をするなどADHDである自分にとって困難なことをどれだけ自分の力のみでカバーできるかを、知ることができました。そのうえで自分なりの工夫をしてきました。

 具体的にどのような作業工夫をしていたかを、少し記してみます。雑誌編集の仕事をしていたのですが、誌面レイアウトを見ながら、絵や文章の位置組み替えを印刷会社に指示出しする作業がありました。周りの人は、「位置組み換えをしたら、こんな風に見栄えが変化するだろう」と頭の中で想像出来ますが、自分にはどうしても出来ない。空間認知力が弱い発達障害の特性を持っているからです。そのため、誌面をコピーして変更該当箇所を毎回切り取り、パズルみたいにいちいち当て込みました。時間がかかりましたが、なんとかその作業をこなしました。

 余談ですが、自分にとって使いやすい特殊なファイル、進捗管理が苦手な自分にとって最も使いやすいスケジュール帳、など「苦手を補うために」文房具を選ぶ力が身についた気がします。それは、クローズ就労をして生き残るために必死だったからこそできたことだと個人的には思っています。

クローズ就労のデメリット

 一方で、クローズ就労のデメリットとして、発達障害の特性を自己努力でカバーできなかったときに、「単なる甘え」として見られてしまうことです。そして「なぜこの失敗をしてしまうのか」について、発達障害の特性・理由をもとに説明できないので、周りに納得してもらえないということがありました。それは自分自身にとっても、相手にとっても良く無いことだったと感じます。

 指摘に対し「次は気を付けます」と言ったところで、またミスをするので真剣に取り組んでいないと思われる。また、皆苦労しながらもなんとかやっているので「この仕事は出来ません」という言葉も通用しない。これにより、発達障害当事者である自分と、周りの社員との溝が出来てしまいました。

 最大のデメリットとしては、発達障害を開示していないがために、周りに頼らず一人で我慢と努力を積み重ねる方法を取り「体を壊してしまった」ことです。そして鬱になってしまいました。

セミオープン就労のメリット

 「セミオープン」(部署内だけに特性を開示)にした経験も書きます。メリットとしては、「勤務中に耳栓を使う」ことへの許可、指示を一つずつ出すなどの工夫をしてもらうなど、部署内で工夫してもらえたことです。他の部署の社員には、今までと変わらない態度で接してもらえることも安心でした。

セミオープン就労のデメリット

 オープン就労のデメリットとして、もともと「障害者枠」として会社が対応していないが為に、「今更障害だと言われても…」という部署内の空気を感じました。自分自身の仕事を調整してもらった分、同じ部署の先輩方へのしわ寄せが大きくなることが影響しました。

 また、もともと「発達障害者」に仕事を与えることを想定していないのだから、例え「障害により難しいことがある」という理由があろうとも、今更、自分自身に与える仕事量や期待のハードルを大幅に下げる訳にはいかなかったということも感じました。

オープン就労のメリット

 その後離職をして、オープン就労をして感じたことを記します。メリットは、「発達障害への理解がある」という安心感により、心や体の硬直具合が、変わるということです。大げさに聞こえるかもしれませんが、本当に身も心も緩んだ気がしました。「発達障害を隠さなくていい」「バレたらどうしようという不安がない」「一人で抱え込まなくてよい」これは何にも代えがたい安心感だと思います。

 また、「一つの仕事に集中させてもらえる」環境により、満足度が上がりました。オープン就労により、「仕事量」は減ったものの集中できるため「質の高い仕事」ができていることを自負しています。

オープン就労のデメリット

 オープン就労のデメリットとしては給料が下がったことです。やはり、発達障害があることを言ってから入社するので、待遇の差は致し方ないことです。

 今もオープン就労ですが自分のペースで仕事ができています。無理をしすぎていないから、持久力が上がった、走り続けられる、そんなふうに感じます。

 自分自身の個人的な経験をもとに、クローズ、セミオープン、オープン就労、それぞれにメリット、デメリットを書かせていただきましたが、発達障害の皆さまがご自分に合った働き方ができることを願っています。

[参考記事]
「発達障害の私が仕事をできているのは得意分野を見つけたから」

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