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発達障害とてんかんの関係。合併率はどれくらいあるのか

 

 発達障害の中でも特に自閉症は癲癇(てんかん)の発症リスクが高いと言われています。今回は、てんかんとはどんな病気かも含めて、発達障害との関係について考えてみたいと思います。

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てんかんとは

 てんかんとは、てんかん発作を繰り返す慢性的な脳の病気で、人口の約1%にみられます。脳の中には膨大な数の神経細胞(ニューロン)によって作られている神経回路があります。脳はその神経回路を通して電気信号で情報を伝え合っています。ところが、その神経細胞が過剰に興奮することで異常な動きをすることがあります。このことを「過剰発射」と言いますが、これがてんかんの発作です。

 この発作が脳のどこで起こるのか、脳の一部で済むのか(部分発作)、脳全体に影響を及ぼすのか(全般発作)によっててんかんの症状も違ってきます。

てんかんの症状とは?

 てんかん発作といえば突然意識を失って倒れるというイメージがありますが、発作のパターンにもさまざまで、一見発作と分からないようなものもあります。
<主なてんかん発作>
・意識消失発作
・体の一部が勝手にぴくっと動く
・けいれん
・筋肉の硬直

・一瞬だけ意識が遠のく
・ぼんやりする(意識減損発作)
・体の一部がしびれる
・むかつき
・耳鳴り
・めまいや頭痛
など。

てんかんと自閉症の関係

 発達障害の中でも自閉症の子はてんかんを合併するリスクが高く、特に思春期にてんかんを発症する割合は3割と言われています(自閉症児のてんかん発症のピークは3歳までと思春期の2回)。さらに知的障害を伴う自閉症の場合はさらに発症率が上がります。自閉症の鑑別には脳波検査を行いますが、同時にてんかんの有無についても調べています。発症した場合は薬物治療を行います。

てんかんとADHDの関係

 発達障害のADHD(注意欠陥多動性障害)とてんかんの合併率は1割くらいだと言われています。「発達障害の薬を子供に飲ませることは虐待なのか」で書いたのですが、医師に次の言葉を言われた人もいます。

その後、医師に無熱性けいれんを起こしたことがあることを伝えましたら

「無熱性けいれんを起こすことは、てんかんの疑いもあります。てんかんは脳の病気ですので、発達障害ということも視野に入れておくといいですね」

と言われ、この時から少しずつこの障害という言葉を頭に入れるようにしました。

 勉強をしている医師はADHD(発達障害)とてんかんの関係をご存知ですが、中には知らない人もいますので注意が必要です。ADHDとの合併の場合は、てんかんの薬物治療によりADHD症状が増悪する可能性も潜んでいますので、よっぼどの知識がある医師にかかることをお勧めします。てんかんの治療薬「フェノバール」には集中力が低下する副作用がありますので、ADHDの人が飲むと余計集中力がなくなる可能性もあります。

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