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なぜ6年生になるまで息子の発達障害に気が付かなかったのか

この記事は40代の女性に書いていただきました。

……….

 現在小学6年生の息子は、使い込んで端がほつれているランドセルを背負って、今日も元気に学校に行きました。

 息子が発達障害だと診断されたのはつい数か月前の事です。私たち夫婦は6年生になるまで、息子の発達障害に気付いてあげる事ができなかったのです。

 息子は、乳幼児健診で言葉の遅れなどにひっかかった事もありませんでしたし、元気すぎる以外はそれほど手のかからない子だったように思います。

 幼稚園の頃は、じっとしているのが苦手で、すぐにふざけてしまうという事がありました。 でも、そのような子は息子の他に何人かいたし、「人に迷惑をかけなければ大丈夫。これも息子の個性の一つ」と思っていました。

 しかし、いま思うとその時にはもう発達障害の特性が見え隠れしていたのかもしれません。

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「男の子ってそんなものよ」周囲の声に安心してしまった

 しかし、息子が小学校になると、毎日のように忘れ物をするようになりました。筆箱や教科書など、絶対に必要なものを毎日のように何かしら忘れてしまうのです。

 忘れ物をしないように連絡帳に持っていくに荷物を書くように伝えても、連絡帳を学校で開くことも忘れてしまうといった有様です。

 私もこれではまずいと思い、息子と一緒に学校の準備をするようにしたのですが、それでもたまに忙しくて本人に任せっきりにしてしまうと、当たり前のように又忘れ物をしてしまうのです。

 そして勉強面でもあきらかに遅れが出てきました。簡単な漢字が書けない、文章を読みたがらない、集中できないなど・・。当然、テストの点は悪く、平均で20点くらいしか取れていなかったように思います。

 それをママ友達に相談したところ「うちの息子もそうよ!男の子って本当に手がかかるわよね。それに比べて女の子は良いわよね」という声が多数でした。

 実際我が家にも息子の上に二人の娘がいて、そこそこしっかりしているため、私の頭の中では「女の子=しっかりしている・男の子=しっかりしていない(が、そのうちしっかりする)」 という
変な図式ができてしまいました。

テストは0点。ああ、やっぱりこの子は・・

 しかし息子が高学年になってから、私の不安はどんどん大きくなっていきました。忘れ物が一向に減らず、提出物も何度言っても期限を過ぎても出すことができません。

 ある日、授業参観にいくと教室に貼ってある息子の習字と絵だけが年齢にふさわしくないレベルの出来でした。まるで幼稚園の子の作品のようです。

 さらにはテストの点はどんどん悪くなっていき、0点の答案を目にすることもありました。

 しかし、そんな息子にも得意な事がありました。それは体育です。体を動かすことが好きな息子は、体育の時間以外にも、ミニバスケットチームでいきいきと活動していましたが、高学年になったあたりから勝つことを諦めるようになってきました。更には試合自体にも出たがらなくなってしまったのです。

 私はそんな息子を見て「どうせ自分は何をやってもだめだから・・」と息子自身が思い込んでいることに気が付きました。

 その時、私はいつまでも人の言葉を盾にして安心している場合ではない、ちゃんと息子と向き合わなければと思いました。実はもうとっくに私の中では、我が子が発達障害かもしれない、という思いがあったのです。ただ、向き合うことが怖かっただけなのです。

発達障害の検査をすることをどう伝えるか

 それからは発達に関して色々と調べる日々が始まりました。そこで、発達を客観的に知るための発達検査=ウィスクテストというものを知りました。

 学校の先生やスクールウンセラーに相談すると「ぜひ検査してみてください」との事でした。担任の先生は親から申し出てくるのを待っていたように思いました。

 しかし、ここで新たな難題にぶつかりました。息子にウィスクテストをするにあたり、その説明をしなければいけないからです。この検査を受けることで、「どうせ自分はできない人間なんだ。だから検査をされるんだ」という解釈をしてしまい、自暴自棄に繋がる怖さがあったのです。

 しかし息子はもう6年生。中学校生活はもうすぐそこまでせまっているので、一刻も早く検査をしたかったのです。

 ですのでいろいろと考えた末、息子にはこう伝えました。

「君はできる事もたくさんあるけど、苦手な事もあるよね。この検査は良いことは伸ばして、できない事をできるように工夫する目安になる検査だよ」と。

 最初は嫌がっていた息子も「君が知らないだけで、割といろいろな子がやっているよ」という私の言葉に安心したのか、割と素直にウィスクテストを受けることを承諾しました。

発達障害は治りませんが、育て方次第

 結果、息子はADHD(注意欠陥・多動性障害)とLD(学習障害)という事がわかりました。

 発達障害は生まれつきの脳の機能障害なので、治るということはないと心理士の先生からも説明を受けました。現状は投薬などはせずに、親と息子の二人三脚でどうにか学校生活を送ることができています。

 しかし、今回受けたウィスクテストには、大変大きな意味がありました。息子は6年生だけれど2年生くらいのレベルだそうなので、6年生だからできるはずだと言って必要以上に叱ってはいけないと教えてもらいました。

 又、とにかく褒めてあげること、忘れ物や失くし物をしないように親がよくみてあげること、そして過度な期待をして子供をつぶさないこと。そうすれば鬱や引きこもりなどの二次障害を防ぐことができます、と心理士の方からアドバイスを頂きました。

 さらに心理士の方は「この子は今まで人よりたくさん怒られてきてしまったと思います。でも怒られるべきではない子です。むしろ人よりも頑張ってきたお子さんなんです」と言ってくれました。その言葉にこらえていた涙がとまりませんでした。

「生きているだけで価値がある命」

 課題の多い息子ではありますが、長所をあげるとしたら優しい所でしょうか。

 息子を出産したときにまだ陣痛の痛みが残る体で、息子が五体満足であるかを確認しました。そして「優しく元気であれば他に何も望まない」と強く願った気持ちを思い出します。

 息子が学校から帰ってきました。6年間使いこんでいるボロボロのランドセルを放り投げて、友達とサッカーをしに行くと言って出ていきました。宿題は後で必ずやるから、との事。

 今日も元気に帰ってきてくれました。それでよいのです。それが私の息子です。

[参考記事]
「息子のADHDに気づいたのは授業参観。その後、学校でWISC検査を受ける」

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