この記事は50代の女性に書いていただきました。
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私は今年51歳になる独身の女性です。簡単に私の過去のことについてお伝えします。
〇短大を卒業してから勤め先を10社以上替えています。
自発的に転職をしていたわけではなく、全て解雇によるものです。今は一般就業を諦めて、5年前から障害者枠で働いています(精神障害者保険福祉手帳は3級)。定休日は月6〜7日は決まっており、それ以外は割とお休みは融通がきく職場ですが、時給は県の最低賃金です。
2〜3年前は転職をしたいと考えてましたが、今は現状を維持するのに精一杯ですので概ね諦めています。あと10年足らずで老齢年金も受給できますし、現在の仕事は求人票には定年無しと書いてありましたので、できる限り勤めたいと思っています。
〇29歳の時結婚しましたが、その5年後離婚。
理由は家事を上手くこなすことが出来なかったことが原因です。結婚している間は自分なりに家事を頑張りましたが毎日疲労困憊でした。小さい頃から部屋も片付けられない だらしない子供でした。さらに親に渡さなければならないプリントを学校の机に入れっぱなしにして、ぐちゃぐちゃにしたり。これは発達障害が原因だと思いますが、私が診断を受けたのは社会人になってからです。
発達障害に気づいたきっかけ
離婚後、うつ状態に陥りながらも36歳にしてようやく事務で正社員として勤めに出たのですが、その二年後、上司から辞めてくれ、と言われたのです。上司は周りの人から「なんであんな人を雇ったんだ、頼んだことをやってくれないし」と文句を言われたみたいです。そしてうつの症状も改善しないまま、再び職探し。この時にはまだうつ症状の原因が二次障害だとは分かっていません。
次は自分の英語力を信じて39歳にして正社員で貿易事務として採用されましたが、なぜか全く希望していない営業畑に行かされ、その後解雇されました。解雇された理由も分からず、「どうして、解雇?」という状態でした。もしかして、会社のお金を盗むとかそういうことに匹敵することを知らないままやっているのだろうかと自分が信じられなくなりました。それ以来、うつ状態が悪化したので心療内科に通ったのですが効果は無く、別の病院にかかることにしました。この病院の医師に今までの経緯を話すと「うつ病の原因は発達障害の二次障害の可能性もあるね」とのこと(参考記事「発達障害の「二次障害」とは何か。放置すると大変なことに」)。
そこで、WAIS(ウェクスラー成人知能検査)を受けました。この時に先生は私がアスペルガー症候群(発達障害)だということをテストの結果から診断をしたのですが、なぜかすぐに教えてくれませんでした。初診の時から4年経ってようやくそれを知ったのです。知ってたら、すぐに障害者手帳を取って障害者枠で仕事を探せたのに!しかも4歳も若い時にそれが出来た。その間、一般枠で就業して相次いで二度解雇され、いたずらに二次障害による心の傷を増やしてしまいました。
いずれの解雇理由も「言われたことをやっていなかったこと」が原因だそうですが、私には身の覚えはありません(アスペルガーの他にADHDの性質(不注意性)を合わせ持っているので、そのせいかもしれません)。実は、その当時かかっていたカウンセラーに「会社の上司に何故、あなたを解雇したのか聞いてみましょうか」と言われましたが、お断りしました。どうせ本当のことは言ってくれないと思ったからです。でも、聞いてもらえばよかった、と今は後悔しています。自分の弱点を知ることで今後に生かせたかもしれません。
精神障害者保険福祉手帳を取得し、おトク感を感じる
アスペルガー症候群の診断を受けてから、医師に「障害者手帳と自立支援の手続きをしたいのですが」とお願いしました。障害者手帳を取って得することはあっても、損することはなかったです。一番良かったのは障害者枠で就業が出来たことです。そして、発達障害と診断され障害者手帳を取っておくと、失業した時に失業保険給付日数が増えること、それと障害年金においてもその支給が手厚くなることです。さらに、以下のような福祉制度も適用されます。
・税金控除(所得税、市県民税など)
・交通網(バス、地下鉄、路面電車、モノレール、タクシー、有料道路など)の割引
・公共施設利用料(美術館、博物館、映画館、動物園、温泉施設など)の割引
・携帯電話の料金、電話番号案内料の免除
無駄な苦しみを受ける前に障害者手帳を取得することをお勧めします。
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