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発達障害者が人間関係を良くするためにすべきこと

この記事は30代の男性に書いていただきました。

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 今回は「発達障害の方の人間関係のトラブルの回避方法」について記述させて頂きます。

 私は軽度の発達障害者でADHDを抱えています。学生時代や仕事では苦労してきました。

 ADHDの症状ですが大きく分けて三つあります。1つは不注意です。自分がやろうとしている事や持っていく物を忘れてしまったりするので、仕事に抜けがあったり忘れ物が多くなります。私も不注意性は非常に強いです。1つのことに集中していると他のやるべきことを忘れてしまいます。会社から帰ってきてから、「そういえば、〇〇さんに電話するのを忘れた。約束していたのに(泣)」となることもあります。

 2つ目は多動性です。じっと座ったり、大人しくしている事が難しい症状です。授業中に立ち上がる子がいますが、ADHDが原因であることもあります。私の小さい頃は授業中に貧乏ゆすりをしたり、校庭で走っている人をずっと見ていたりと落ち着きがない子でした。大人になってからは多動性はあまり感じていません。

 3つ目に衝動性です。感情の抑制が効かなかいために、相手が話している途中に割り込んで発言してしまう事があります。小さい子供であれば他の子供が遊んでいる玩具を無理やり取ってしまったりとブレーキが利かない行動を取ります。

 この中の全ての症状が発生している方もいますし、不注意の症状は激しくて多動や衝動はそうでもない、という方もいますから、人によって対策は違ってきます。

 私は特に不注意性と衝動性の性質を多く持っています。一つの仕事を進めているうちに他の仕事を忘れてしまい、納期に大幅な遅れが出たこともあります。そして、衝動性ですが、人の話の腰を折るのが得意です(笑)自分の意見を言わないとムズムズしてきてしまい、相手の話が途中でも、「でも、….」で切り返し、自分ばかり話をする傾向があります。これは何回も家族や友達に注意されて初めて気づいた性質です。これでは人間関係が悪くなるばかりです。

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人間関係を良くする対策

 衝動性により、どうしても自分優先になってしまうので、まずは誰に対しても徹底的に謙虚に頭を下げる、挨拶するところから始めました。頭を下げるのにお金はかかりませんし、只のアクションですからプライドは捨てています。プライドを捨て自己肯定感を下げるわけではなく、あくまで謙虚な姿勢を習慣づける狙いがあります。

 ADHDに限らず発達障害者は周囲の理解やフォローがないと原則、活躍するのは難しいので、謙虚という良い印象を植え付けることで、多少のミスがあったとしても許してもらえる環境を作ることが大切です。逆に周囲に理解されてフォローしてもらって好きにやらせてもらえる環境を作った発達障害者はかなり優秀な成果を上げる事が多いですね。

 加えて日常の会話、雑談に注意を払ってみました。発達障害の方は悪気はないんでしょうがちょっとした会話に妙に皮肉や否定の意図が強い返しをしている事が多いです。ADHDの場合、感情の抑制が利き辛いので思った事や感じている事をそのまま口にしてしまっているのだと思います。アスペルガー症候群の人はルールから外れた行動が嫌いなので、どうしても人の行動を否定的に捉えがちになります。

 私もどうしても感情のままに話してしまったり、講演会のようにひたすら話をしてしまうという事が多いです。他人の話には否定的、自分は長々と持論を話す。嫌われますよね。

 ですので、意識して相手の意見にポジティブな返答することにしました。頷きながら聞いてみたり、とにかく「私はあなたを否定してませんよ。味方ですよと周囲に知らしめるゲーム」「相手に気持ち良く話をさせるゲーム」と考えてみるといいと思います。頷くことで、言いたい衝動を抑えると言ったらいいでしょうか(笑)これは私の感覚ですので、伝わりにくいのですが。とにかく、「うまく話す」ではなくて「話をさせる」のがコミュニケーションの肝という事を意識しています。周囲を立てる事が最終的に自分のリターンになって帰ってきます。

 そして、私の場合、今の職場では最終的にはカミングアウトをしました。以上のような関係を作ってから上司に発達障害やADHDに関しての報告をしたので、あまり否定的な感情を持たれずに対応をしていただけました。私はマルチタスクが苦手ですので、とにかく営業のみやって話をまとめてくるだけにして、事務は他の社員がやってくれるという状態を作ってくれました。

 私の発達障害は軽度ですので、日常生活に支障を来すことはないですが、精神を病むくらいであれば無理に人間関係を作る必要はないと思います。プログラミングを覚えれば自宅でも仕事はできるし、文章が上手ければサイトからも収入が得られます。最終的には生活保護という選択肢もありますが、生活保護を受けるとなると自己肯定感がさらに下がってしまうので、抜け出すのは大変になります。

 無理をする必要はありませんが、自分が心地よいと思える環境を作ることを目指してください。

[参考記事]
「ADDと診断され二次障害のうつや強迫性障害を発症。転職は10回繰り返す」

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