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病院で「息子さんは典型的な自閉症の症状です」と診断される

 

自閉症のお子さんを育てる30代の女性に書いていただきました。

………………

 私は二人の息子の母親です。長男は健常児の小学校4年生、次男は自閉症スペクトラムの1年生です。次男の発達障害に気づいたのは長男が乳児の頃の見せた反応とあまりにも違いすぎたからです。

 次男の育児をしていて常に
「お兄ちゃんの時と反応が違う」
「お兄ちゃんがこの月齢の時には〇〇できていたのに」
と成長過程での違いを日々感じていました。

 しかしこの時まだ私は
「早生まれだから成長が遅いのかしら?」
としか思っておらず、「発達障害」という言葉も知らず、まして我が子が先天的に障害も持って生まれたことにも全く気づかないまま楽しく子育てをしていました。

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一歳半検診で指摘

 一歳半検診の時、物の名前を聞いて指さしをする理解能力や名前を呼ばれて振り向くことができるかどうかの認知能力、車を見てこれは何かを聞かれた時に「ブーブー」を言う発語能力などの検査がありました。長男の時はすべての検査が理解でき成長を感じましたが、次男の時は理解できないのではないか?と不安を抱きながら受けたことを記憶しています。結果はやはり自力での回答はできませんでした。分かっているのに答えられないというよりは保健師さんへの質問に全く反応せず壁や天井を眺めていました。検診結果は「単語」と「物」の一致ができておらず、聞かれた質問の意味も理解できていないという事でした。

 保健師さんから「2歳まで様子を見ましょう」と言われ、「様子を見守るしかないのか・・・」と納得できたような、できないような思いをしながら帰宅しました。それ以降も次男は両親の声かけに反応することも少なく、電車や車のおもちゃで遊ぶ時も視野ギリギリの範囲のところにおもちゃを持って横目でみるなどの行為が増えてきました。横目で見るのは視覚からの刺激を楽しむために行なうと言われていますが、このような自閉症傾向の症状は出ていたのに、私はまだその時にも変わった見方をする子だなとしか思っていませんでした。

2歳になっても成長の遅れは目立つ

 2歳の誕生日を迎えたある日、実家でリンゴジュースを飲ませてもらったときに「あ~、おいしかった」と今まで発したことがなかった言葉を言い、「これでやっと言葉が出てくる!!遅かったのはやはり早生まれだったからなのかな」と思えるようになりました。しかし、出てきたのはこの言葉だけでそれから言葉数が増えることはありませんでした。こちらが声かけしても無反応な日々が続き、「どうして、こんなに育てにくいのだろう?長男の時とは違いすぎる」と思いながら育児をしていました。

 幼稚園へ入園する予定でしたが入園面接で受け答えができないと思い、かかりつけの病院へ発達の遅れを相談したところ、市の総合病院での検査を紹介されました。そこで今までの成長過程や気になる症状(言語遅滞、横目、視線を合わさない等)を説明しました。医師からは「典型的な自閉症の症状です」と診断を受けました。受けた時はショックよりも「やっぱり健常の子と違うところがあったのか・・・。」との思いの方が強く今まで不安ばかりの子育てでモヤモヤしていた気持ちがスッと消え、素直に納得することができたのを記憶しています。

[参考記事]
「自閉症の息子は読書が苦手。そのために行なった対策を紹介」

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