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発達障害検査の初診時に行われた診察や血液検査について

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この記事は30代の女性に書いていただきました。
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 「部屋の片付け方が分からない」と泣きながら言う息子を見たのが、我が家の受診のきっかけでした。今回は、発達障害を調べるための診察の内容や行われた検査についてお話ししたいと思います。

医者探しのためにスクールカウンセラーに相談

 まず私が行ったことは息子の通う学校のスクールカウンセラーへの相談でした。その際、日頃の様子や学校での様子などについて情報交換を行い、専門医を紹介してもらいました。息子は確かにADHDの傾向はあるが、受診や治療が必要とまでは言えないというのがカウンセラーの見解でした。しかし、「ADHDの治療は早ければ早い程よいし、思い過ごしだったなら、それはそれでいいのではないか」と言っていただき、受診に賛成してもらいました。

初診までに行った準備

 紹介してもらった病院に連絡を入れ、初診は1ヶ月後に決まりました。受診までの期間のうちに、私はこれまでの息子の言動の気になる点や成長の様子・記録をまとめておくことにしました。問診時の助けになるだろうと考えたからです。

 そして、息子本人にもADHDの説明や、息子にはその可能性があることを伝えました。最初は「自分は病気なのか?」と不安そうでしたが、ADHDの説明をするうちに本人も「辛さの原因がADHDなのかを確かめたい。」と言い出しました。

 「ADHDは病気ではなく、脳の働き方がちょっと特別なだけ。顔やほくろの位置がみんな違うのと同じことなんだよ。脳がどんな風に動いているのかお医者さんに調べてもらおう」。このような説明をした記憶があります。

診察と検査の内容

 いよいよ受診日です。やや緊張気味の私達親子。お昼ご飯はどこで食べよう?などの話をして緊張を紛らわせていました。やがて診察室に通されました。医師と挨拶をした後、息子は臨床心理士と一緒に知能検査を受けることになり、その間に私と医師のみで問診が行われる運びとなりました。

 問診では、母子手帳と事前にまとめておいた記録をもとに話が進んでいきました。
・妊娠出産時の異常の有無
・定期検診で異常や遅れの指摘の有無
・病歴
・息子の言動で気になるところ
・保育園や学校での様子に問題はなかったか
・学習面で遅れはないか
・血縁者に精神疾患や発達障害はいないか
・よく疲れたと言うことはないか
・熱性痙攣の経験の有無
このようなことを質問されました。

 そして、ADHDとはどんな疾患なのかについての説明を受けました。今後の流れとして、息子の検査終了後、息子と医師で面談を行うこと。その際、私は出来るだけ声掛けや手助けを行わないようにと言われました。受診時の態度や答え方なども重要な情報となるからだそうです。

 息子が戻るまで待合室にて待機していましたが、程なく心理士さんとともに私のところに帰って来ました。そしていよいよ息子と医師の面談です。医師は息子に対してもいくつかの質問をしました。
・検査はどうだった?
・学校は楽しい?
・お友達は何人くらいいるの?
・お友達とは何をして遊ぶの?
・一番好きなことは何?どうして好きなの?
・苦手なことはある?どこが苦手?
・勉強は楽しい?
・どの教科が得意?
・運動は好き?
・困っていることはある?
・大きくなったら何になりたい?
・疲れたなぁと感じることはある?
・どんな時に疲れたと感じる?
・朝はすっきり目が覚める?
 質問はとても穏やかになされていました。息子の緊張も徐々にほぐれていったようです。

 最後に採血を行いました。学童期には貧血になる子供も多く、疲れによってADHDのような症状が出ることもあるからだそうです。また、甲状腺機能の異常でも同様だそうで、血液検査でその有無を確認するのが目的でした。

 医師の都合で、結果を聞きに行けるのは1ヶ月後となりました。それまでの間に私たち親子にはちょっとした宿題が出されました。息子に対しては「車に気を付けること」。私に対しては「先生お薦めの発達障害の本を時間があれば読んでおくこと」でした。

再診までの1カ月間で行ったこと

 早速、医師に紹介していただいた書籍を取り寄せ、読み始めました。息子は「先生との約束だから」と、登校時だけでなく休日でも交通安全を意識するようになりました。

 読み進めていった書籍の中に、部屋の片づけ方が紹介されていました。それは、引き出しや棚、箱などに「入れる物の絵と文字」を付けるというものでした。こうすることで「どこに何をしまえばいいのか忘れなくなり、使う時もどこにあるのかがすぐに思い出せるようになる」のです。これを息子に提案したところ、とても乗り気ですぐに行動に移すことにしました。

 そしてもう一つ。それは「トークン表」です。簡単に言うと、目標管理シートのようなスタンプ表で、出来たらスタンプを押し、一定数貯まったらご褒美がもらえるというものです。こちらも息子がやる気を見せたので、早速始めることにしました。

 私たちの1カ月間はこのようにしてあっという間に過ぎていきました。

運命の再診日

 いよいよ結果がわかる日をむかえました。息子はスタンプ表を医師に見せることをとても楽しみにしていました。私も、この1か月間の息子の変化を医師に伝えることが非常に楽しみで、なんだかワクワクしていたのを覚えています。

 まず、血液検査の結果から説明されました。幸いなことに異常項目は見つかりませんでした。親としては取り合えず一安心です。

 次に、この1か月間の様子について聞かれました。そのときに、部屋の片づけが上手くいって散らかることが減ったこと、掃除を楽しいと思ったこと、車に気を付けたことを息子が話しました。そして、医師にスタンプ表を見せます。それを見て医師はとても驚いていました。1か月間続けることができたことや、自分の得意と苦手が分かるようになったことなどを褒め、資料として写真を撮っていました。

 そして知能検査の結果についての説明です。息子が受けたのはWISC-Ⅳというもので、発達障害の検査によく用いられるものだそうです。これには心理士の所見や検査時の息子の様子が非常に詳細に書かれた文書も添付されていました。息子の結果はどの項目もほぼ最高水準に近く、ある意味「異常値」なのだそうです。ですが、唯一ワーキングメモリだけが標準値をやや上回っている程度でした。ワーキングメモリとは、入ってきた情報を整理したり記憶したりする能力のことで、息子の中では苦手とされている項目でした。これには親子で深く頷いたものです。

 最終的な診断としては、息子はごく軽度のADHD。多動性はほとんど見られず、不注意優勢型だと言われました。しかし、「知能や思考力などが高いため、問題が生じても自分で解決していける能力を持っている。薬物や継続治療の必要は今のところない。」と言うのが医師の見解でした。

 唯一すすめられたのが、スタンプ表の継続と、音読や百ます計算でした。最後に医師は「息子くんはとっても優秀だから自信を持って! 今やっているスタンプ表を続けていけば、絶対に大丈夫だから!」と息子を勇気づけてくれました。これは息子にとって大きな自信となったようです。

親子で安心することができました

 以上、診察の内容を説明してきましたが、私たち親子の率直な感想は、「受診してよかったね」に尽きます。息子も私も原因がわかることでとても安心することができました。そして、ADHDに対しての向き合い方が解るようになり、発達障害な息子(自分)を楽しめるようになりました。息子自身もADHDな自分を客観視できるようになってきており、「今ADHDが出てた」と自覚できるようになりました。今、私たち親子は非常に前向きにADHDと付き合っていけています。

[補足]
 私の息子は軽度なので、薬を出されることはありませんでしたが、ADHDの場合、処方されるケースもあります。これだけは十分時間をかけて副作用を調べてから、服用するか決めてください。

[参考記事]
「片づけや集団登校ができない、忘れ物が多い息子は発達障害」

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