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息子の自閉症スペクトラム障害を受け入れない義理の両親

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この記事は30代の女性に書いていただきました。

……

 夫の両親は健在で、今も元気に我が家からすぐの場所に暮らしています。そのため自閉症スペクトラム障害の息子とは新生児期からよく会っており、成長も間近で見守ってくれていました。

 「ちょっと心配な事があって療育施設へ通うことになったんだ」という私の言葉を聞いた2人はとても驚いていました。「なんで?この子が発達障害のはずはないでしょう!?」と…。

 夫の両親は福祉系の勉強をしていました。今でも障害を持つ方に触れる機会も多いため、自閉症スペクトラム障害の特性をよく知っています。「こんなに意志疎通が出来て賢いのに、そんなわけないでしょ?でも通う事で少しでも気持ちが楽になるのならいいんじゃない?」と、療育に通うことに関して否定はされませんが、障害があるかもしれないという事に関しては全く受け入れてもらえませんでした。信じられないという気持ちが大きかったようです。

 療育に通うようになった後も心配な点を私たち夫婦が話すとそのたびに「そんなはずはない」と義理の両親は聞く耳を持ってくれません。現実を受け入れてもらおうと息子の欠点ばかりを主張する私たち夫婦と、かたくなにそれを認めようとしない義理の両親と水掛け論になってしまう事が何度もありました。そのため義理の両親に対し障害を受け入れてもらう事は諦め、現在自閉症スペクトラム障害の診断が出ている事も伝えていません。

障害だけでなく、子育ての仕方まで受け入れられない

 息子は癇癪持ちです。自宅でなら癇癪を起しても対応出来ますが、さすがに外では自粛してほしいと思ってしまいます。そのため義理の両親と会っている時に自分のこだわりが通らず癇癪を起そうとする息子に対し「今ここはどこ?泣いたら帰るよ?どうしたいのかお口で1つずつ教えてください。」と厳しくはっきり伝え、癇癪を抑えるようにしていました。

 1度癇癪を起すと1~2時間泣いて暴れるのは当たり前な息子ですが、自宅以外でならこのように言葉をかけると癇癪を抑える事が出来たのです。しかしまだ2~3歳の子供にそんな事を言う母はとても厳しく見えたのでしょう。私の育児方法は義理の両親にいい印象を与えていません。

 自閉症スペクトラム障害がある息子に対して私が考える適切な育て方と、義理両親が良いと考える子供の育て方には大きな違いがあるようです。「お母さんといる時はのびのびしていない。」「子供なんだから泣くのは当たり前。我慢させるのは良くない。」等何度も言われました。

 「この子自閉症スペクトラム障害なんですよ。最初からきちんとルールを教えないと後で困るのはこの子です。その時に修正してくれるんですか?」「ここで泣いたらおやつで黙らせようとしますよね?でもそしたら今度はおやつが欲しい時に泣くようになりますよ?そんな間違ったコミュニケーション方法をこの子に教えたいですか?」と言い返そうかと思ったこともあります。

 しかしその後に待っているのは息子が自閉症スペクトラム障害であると納得してもらうまで延々と息子の欠点を話し続けるしかない暗い会議です。そんな時間を義理の両親と共有するくらいなら「厳しすぎるしつけをしていると誤解されていてもかまわない、私が耐えよう」と思いました。

育てるのは両親、義理の両親は見守る存在

 私たち夫婦の考え方はもしかしたら間違っているのかもしれません。義理の両親にも障害に対する理解があった方が私も誤解を受ける事がなく接しやすいと思います。しかし、実際に子供を育てていくのは両親である私たち夫婦なのです。両親がきちんと障害を受け入れて適切な対応を出来ているのなら、義理の両親が障害を受け入れているかどうかは子供の成長に大きな影響を及ぼす事はないと思っています。

 自閉症スペクトラム障害を持つ子供を育てるために必要なのは、関わる人全員に障害の有無を知ってもらうことではなく、共に育ててくれる人に子供の個性を理解してもらうことだと思います。特に息子のように一見自閉症スペクトラム障害だと分からないタイプの子供は障害名伝えても信じてもらえません。

 「何かイベントがある時は事前に告知したら楽しめる。」「電車の玩具で1人遊びをするのは大好きだけど、誰かと一緒に電車の玩具で遊ぶ事は苦手。」等…「自閉症スペクトラム障害の症状」としてではなく「息子の個性」として細かく伝えたほうが理解を得られやすいのです。

 実際に義理の両親も「自閉症スペクトラム障害だから人と遊べないんだよ」と話すと受け入れる事は出来ませんが「電車で遊んでいる時はリラックスタイムだから1人の方がいいんだって」と言えばそれを理解して尊重してくれます。

 障害を受け入れる事はとても大変なことなのだと思います。それは息子と血の繋がった義理の両親であっても強要する事は出来ません。息子の「個性」を受け入れて理解してもらうことこそが、結果的には息子の自閉症スペクトラム障害としての症状を理解してもらうことに繋がると私は考えています。義理の両親にはこれまで通り、息子の個性を認め、尊重して一緒に成長を見守って欲しいです。

[参考記事]
「自閉症スペクトラムの特徴とは」

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