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発達障害の診断の決め手はハイハイの非対称性?

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この記事は40代の女性に書いていただきました。

…….

 先週、障害者手帳の更新がありました。市役所の障害福祉課・・。基本的に、あまり明るい表情の方はおられません。

 隣の窓口で、若いお母さんが泣いています。
「発達障害と言われたんですけど、この子、普通の子だと思うんです」
「う~ん、それはお医者様のお仕事ですからね」
「ネットで調べたんです、発達障害の子の特徴。目が合わないとかしゃべるのが遅いとか。この子には当てはまるところが少なくて・・。」
「ちょっと、こちらではなんとも・・」

 発達障害の情報はネットなどでもあふれています。やはりよく見るのが、窓口のお母さんが言っていた「〇〇が当てはまる」というようなこと。でも、実は私も、あまりそのチェックは当てはまらない子でした。

 数年前、発達障害の検査を受けたことを思い出します。大人の発達障害の診断は本人に対する知能検査(WAISという検査)と心理検査、そして本人の子供のころを知る人からの聞き取りを元に診断が決定します。コミュニケーションが不得意、不注意でミスが多いなど、世間一般に発達障害とみなされる症状は統合失調症や認知症でも他の病気でも出現しうるため、その症状が先天的なものであったかは、本人を子供のころから知る人から聞き取る必要があるからです。私の友人は、親御さんが「精神科」に拒否反応を示してしまったため、おそらくは発達障害であるだろうにも関わらず、診断が受けられないと私に愚痴ってきました。

 私の母もこの聞き取りを受けたのですが・・「あなたにはしっくりくる症状はなかった」と言っていました。それがなぜ、私は発達障害だと診断されたか・・。先ほどの窓口のお母さんを見ながら、そんなことを思い出しました。

 今、障害者手帳の更新手続きの書類が手元にあります。ちらっとのぞいてみることにしました(全部はみられないようにファイリングされていましたが)。知能検査の結果や所見が書いてあります。それによると「ハイハイの異常」「言葉が後退」などと書いてあります。昔から母から「左右非対称のハイハイをして、変わった子だなと思った」という話は聞かされていたのですが、それがまさか発達障害の症状だとは。気になったので、タブレットを開いて調べてみました。

「他の子よりハイハイが遅くなる場合は、筋肉の発達が弱いか、知覚の発達に問題があるケースが一部あります。脳性まひや視覚障害、発達障害の可能性があるので・・」
これは産婦人科のドクターのHP。

「あまり本には載っていないのですが、ハイハイがおかしかった子は発達障害の診断を受けることが多いですね。左右非対称のハイハイとか。」
保育士さんのブログ。

 そして、琉球大学の論文には自閉症児の非対称性に関して書かれていました。

歩行時の左右の手の振りが非対称的であり,左手の振りが弱かった。この手振りの非対称性は,全員にみられ,なぜか共通して左手の振りの弱さが認められた。

動作の左右非対称性の発生機序については今後のさらなる資料の集積と詳細な分析を待たなければならないが,上記の手の動作の非対称は自閉症児の一つの特徴として記述できる。

琉球大学から引用

 どうも、そういうことらしいです。母に言わせると「体の半分だけが前に進んで、もう半分は座ったまんまの変なハイハイだった」。脳の半分だけが動こうとした結果みたいです。ほんまかいな、という感じですが・・。

 その他にも言葉を一度話し始めたにも関わらず話さなくなった、と母は言っていました(これは自閉症のお子さんによくあることです)。でも、それ以上典型的な症状は書いてありませんでした(自分の記憶にもあまりない)。たとえば極端な偏食とか、同じ道でなければ歩けない、視線が合わないとか…。

自助グループで指摘された「あなたは発達障害ではない」

 他から見ると私は典型的な自閉症スペクトラムとは違うようでして。発達障害の自助グループに行っても「あなたは発達障害ではない」と言われてしまうことも多いのです。
例えば指摘されたことは

〇自閉症スペクトラムにありがちな「こだわり」が少ない(ただし、小学校を出るまでセキセイインコにしか興味のない子どもでした。図工のテーマは全て鳥で、書道も自由題なら「鳥」と書いていました)。
〇冗談も比較的理解できる(関西の下町に育ったことも大きいような・・)
〇コミュニケーションはいいとは言わないが、悪くもない

 発達障害の自助グループの方には「医者の診断ミス」みたいなことをしつこく言われました。混乱してきたのでドクターに確認しました。ドクターは無言で目の前の私のカルテをぱらぱらっとめくって「う….ん?」と言っただけでした。肯定しても否定しても私が傷ついたり混乱したりするのを見越されたのだと思います。理詰めで「あんたは発達障害ではない」と迫ってくる自助グループの人よりも信頼できる気がしたので、グループを抜けました。一年ほどして、ずーっと参加していなかったグループから年賀状が来ました。文面は「あんたは発達障害ではない(以下その根拠)」でした(笑)

 大人の発達障害の診断が難しいのは、本人がある程度学習したり社会性を身に着けていくことによって「小さい頃がどうであったか」が掴めないことだと言います。ただ、私は発達障害だろうと、精神障害だろうと名前はどうでもいいと思っています。ドクターは月に一度、私のたわいない話を聞いて下さるし、必要なサービスを受けられるように計らって下さる。それでいいのです。

[参考記事]
「息子の発達障害を疑ったのは言葉の遅れ。療育に通うまでの経緯」

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